Profile 五月女 幸雄
Topics 2023年度 テイラー財団 受賞[Fondation Taylor] /ART CAPITAL パリ・グランパレ
1937年宇都宮生まれ。彫刻より出発し、インスタレーション、絵画とオブジェのコンビネーションなど実験的な作品を発表。(新制作協会展、読売アンデパンダン展、国際青年美術家展etc.)60~70年代は現代舞踊の舞台美術で活躍する。この経験は、後年の油彩作品「ホリゾント・ライト」「ザ・コンステレーション」「地球の日の思い出」などに反映されていった。1969年、毎日現代美術展(東京都美術館)で「人間商品」を発表。人間そのものを展示したこの作品は話題になり、六本木自由劇場、渋谷スペース・ラボラトリー、1971年にはニューヨーク,ギャラリー・ジャニス・ロフトと,シリーズ展開された。
こうした活動の中で折に触れて出かけていた九十九里海岸の光る海にホリゾントライト(水平線)の新しいヴィジョンを観て、やがて平面絵画に向っていく。スーパー・レアリスムの時節、エアブラシが席捲する現代美術界において、筆と絵具にこだわり続けて描いた油彩作品は、第1回北関東美術家展・準大賞を受賞。第11回日本国際美術展(東京都美術館),第1回東京国際具象絵画ビエンナーレ(渋谷東急百貨店),第18回安井賞展(西武美術館)と続く。1975年、沖縄国際海洋博展「海を描く現代絵画コンクール展」(新宿伊勢丹)では優秀賞を受賞。同年パリ‐ギャラリー・モランタン・ヌヴィヨンでの個展に続く、東京日仏学院企画「新しい画家シリーズ‐五月女幸雄」など、これらを契機に1986年にパリへ移住。サロン・ドォトンヌサロンなどのソロンで当初より注目を浴びる。
渡仏後の主なる展覧会
サロン・ドォトンヌ,ル・サロン(銀賞) /サロン・ナショナル・オルレアン(大衆賞)/ コートダジュール国際絵画大賞展(準グランプリ)/ シャトー・ベイシュベル国際現代芸術センター第1回招待作家/ サロン・デ・ボザール“海を描く”展/ エペルネ市主催 Yukio Saotomé展/ アート・ヴィヴァン国際絵画ビエンナーレ/ メセナ&アート・ビエンナーレBASE ART/ Art en Capital-サロン・コンパレゾン~運営委員を務め、2006年 日本セクション創設
個展:カプラン・マティニヨン画廊 (1992年-1994年-1997年-2001年)
国内美術館企画展
・宇都宮市立美術館「五月女幸雄展」
・池田二十世紀美術館企画「五月女幸雄の世界 フランスから幻影の贈り物」2001年9月30日~11月30日
・埼玉県立近代美術館企画「迷宮と幻影 上村次敏・五月女幸雄」2003年11月15日~2004年1月12日
作品収蔵
・東京都現代美術館,栃木県立美術館,宇都宮市立美術館,大阪芸術館-天保山(旧サントリー美術館),東京都練馬区立美術館
2010年 アトリエをシャンパーニュ地方・エペルネ(Epernay)に移す。Atelier Petite Pinacothèque主宰